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 全日本ろう者柔道:デフリンピックに向けた強化合宿を福岡で開催!!
1 目 的
平成25年8月開催のデフリンピック大会に向けた強化合宿
2 合宿計画
・ 第1回:平成25年4月20日〜21日 済
・ 第2回:平成25年5月25日〜26日 済
・ 第3回:平成25年7月 6日〜 7日
3 場 所
・ 福岡大学 柔道場
・ 九電 柔道場
4 参加者
・ 監  督  江上
・ コーチ   桑原
・ 選  手  山田、吉良、東岸、宮下
        木ノ下、佐藤
5 内 容

 今年8月上旬、4年に一度、世界中のろう者スポーツ選手たちが集う、夢の祭典『デフリンピック』がブルガリアで開催される。

 今回、デフリンピック柔道競技の日本代表チームの監督、コーチとして、公益財団法人日本障害者スポーツ協会他2団体からの要請を受け、当社柔道部より、江上と桑原が参加する予定である。
 よって、大会までの期間、福岡の地で強化合宿を行うこととなった。

 さて、前置きが長くなったが、このデフリンピックへの出場資格は、毎年1回開催される世界大会、アジア大会のベスト4以上となる。

 日本からは、前回大会金メダルの山田選手他4名が出場する。

 出場する5名全員にメダルの可能性があり、その中でも、特に山田選手は日本チームの主将として、また、大会2連覇をかけて、畳に上がる。年齢的にも、今大会を最後に現役引退も示唆している。

 山田選手の今大会にかける思いは、少年時代に描いた夢の先を見ている。夢のその先とは、自分が活躍する事で、少しでも社会全体が、ろう者スポーツに感心を抱き興味を持ってほしいという願いがある。

 人々が感心を抱くことで、ろう者スポーツの普及拡大につながると彼は熱く語る。

 余談ではあるが、凡人である私は、恥ずかしながら、現役時代、自己の夢を追うことで精一杯であった。山田選手との対話の中で反省すべきことが、また見つかった。

 先の山田選手の話しのとおり、ろう者スポーツ界は盤石な環境ではない。ある意味、ろう者スポーツに関わりのない人々にとっては、デフリンピックと言われても、ピンとこない人が多いと思う。

 実際に、同じ障がい者スポーツでもパラリンピックと比較すると、認知度も低い。
 この認知度の低さの要因には、選手人口少なさ、練習環境が未整備、指導者不足、運営資金など、様々な問題がある。

 同じ社会人柔道家として、限られた時間の中で、働きながら、自分の夢と真摯に向き合う、ろう者選手たちを『九州電力柔道部』は全力で応援していきたい。

 4月から7月までの期間、福岡で3回の強化合宿を行い、8月のデフリンピックに備える。

 最後に、福岡大学柔道部の房前監督及び選手の皆さんには、練習場所の提供など多大なる協力をいただいている。この場をお借りして、深く御礼を述べたい。

 私自身、柔道で金メダルを取ることよりも、柔道で学んだ「心:人間力」をどう社会に役立たせるかが大切だと思っている。これから先、障害者スポーツが私たちの身近な存在となるまで、この活動に終わりはないと思う。

九州電力柔道部監督 江上忠孝