第6回福大少年柔道合同練習会レポート
『すべては子供たちの〝未来〟のために』
episode 1~心を動かす原動力~感謝
"何ができるか?ではなく、何をやるかだ"
最近、自分に言い聞かせるひとつの言葉です。
今年も福岡大学柔道部師範の本吉先生及び房前監督、坂本コーチ、大学生約30名と一緒に…、もちろん、九州電力柔道部総監督の堺先生、前田監督、桑原先生と力を合わせて…、子供たちの1年の締めくくりに相応しい、イベントを具体的に思考し、皆んなが楽しめる、そして、クリスマス色も加えたハイブリッドの柔道イベントを開催することができました。
形や過去に囚われることはない。もっと自由に!もっとリアルに発想を!
こうでなければならない…ではなく、こんなことをやりたい…の具現化です!
随所で適時、音楽が流れ、人々の笑みが溢れ笑いあり、涙ありのエンターテインメント。
というわけで、前段が長くなりましたが、先般、日曜日のイベントレポートを発信!
1 日時 2090.12.22(日)9:00~15:30
2 場所 福岡大学 総合体育館
3 内容 以下のとおり
【主催者側からの目線】
それは…この世の中にあるものすべてが、当たり前ではなく、誰かが誰かの事を思い生み出している世界だと思います。
この世界を…
一言で表現すると〝思う心〟です!
人格形成も1日にして成るものではなく、たくさんの時間と行動…その過程で起こる経験や体験、そこで得る知識や気づき…。
たくさんの出会いが人生を深める!
すべての行動に意味があり…、泣き笑いもその両方が必要だと思います。
まだまだ、核心には至りませんが、少なくとも、今回、この会に参加された、先生方や保護者、それに、子供たち…皆が同じ価値観に賛同した結果だと思います。
会場内を俯瞰して観ると、年齢の幅があり柔道界の将来像が見えて来るようでした。
参加された皆さまの記憶に残るイベントへ。
〝出会い〟〝学び〟〝絆〟〝仲間〟
柔道の創始者、嘉納治五郎師範の描いた世界観〝精力善用〟〝自他共栄〟を深い意味での、体現・体感・表現・発信すること。
〝1を知り10を学ぶ〟10でなくともいい…、答えが無い問いがあることを知るだけでもいい。
すべては…自分の出した結果が答えだ!
…という普遍を学んでほしい。
学問の行き着くところ…〝正解はない〟
という答えに辿り着くだろう…。
少なからず私はそう思う。
さて、書き出しはこの辺で区切り…次に進もう!


【午前中はチーム対抗戦】
〝1回負けても大丈夫〟
また、直ぐに試合ができる!
試合直後に先生からアドバイスをもらい、また、次の試合に挑む!
ここでの答えは…、
〝何度でも、ためせる〟
〝負ける度に強くなる〟
〝勝つ度に自信を深める〟
〝お世話する度に感謝が芽生える〟の4つ。
自分が実際に当事者となり、初めてわかる。
その裏側のプロセスが見え、そして…知る。
柔道を楽しめる時間を作り出すキャストは、選手、指導者、保護者、関係者…、全員。
脇役はいない。全員が主役なのだ!
● 選手は一生懸命に全力で戦い
● 指導者は一生懸命に思いを伝える
● 保護者は一生懸命に応援する
● 主催者は一生懸命に企画する
● 大学生は一生懸命に自分の役割を果たす
それぞれのポジションでの〝一生懸命〟が〝輝き〟〝感動が感謝〟に変わる。
だから何事も〝一生懸命〟にやること。
誰かに感謝したり、誰かに感謝されたり…。
〝今度は自分が誰かの役に立ちたい〟
そんな気持ちが芽生える…午前中でした。












episode2~最高‼️福大生による合同練習会! ~
【礼に始まり礼に終わる…体現する少年】
午後からは…、
● 福大生によるストレッチ&アップ練習
● 学年別の基立ち練習 2分×6本×3セット
● 15分間勝ち残り耐久、下克上乱取り
~最後に立っているのは誰だ‼︎~
● 圧巻…福大生オールキャスト基立ち
2分×10本
乱取りする子供たちから発する蒸気で、柔道場の窓ガラスが曇る…多量の水蒸気に窓ガラスには、大粒の水滴が流れ落ちる。
保護者の皆さまもスマホを片手に、一生懸命の我が子を一生懸命追いかけている。指導者も道場四面を行き来し、満遍なく声をかけていた。
また、福岡地区柔道協会からは武田会長、木村顧問に来場いただき、本大会に花を添えていただくとともに本大会MVPも選考いただきました。
両先生ともに、初めから終わりまで、真剣な眼差しで、子供たちの動きをご観覧いただきました。
大先生に向かって大変失礼なんですが…、本当に柔道が大好きなんだなぁ感心しました。
私も70歳、80歳になった時に同じような感情や価値観で動けるのか…ちょっと頭の中で想像して改めて、すごい事なんだと再認識しました。
さぁ、練習会もいよいよクライマックス…、子供たちは、始まりと終わりの礼だけでなく、待っている間も、練習している仲間たちへの声かけを積極的に行っていました。
声は喉から…ではなく、腹から出す!
昔からの指導言葉です...が、現代版での教え、伝え方は、そうではなく...
〝声は相手のことを思い発するエネルギー〟
だから〝声は心から出すものだ〟と…教えます。
相手のことを応援する声は〝自他共栄〟の基盤をつくると私は捉えています。
〝ファイト~ォォォォ〟心に染みる言葉です。










episode3~すべては子供たちの〝未来〟のために~
MVP最優秀選手は本吉塾"鹿釜選手"
練習に打ち込む姿勢が素晴らしきかな!
初めと終わりの礼も、かかとをくっ付けて、立ち姿勢も良く、乱取り練習も、誰よりも汗をかいて、声も出て、まさにお手本でした。
その他に、各賞に選ばれた選手は以下のとおり。
☆ MVP最優秀選手賞
本吉塾 鹿釜 奈々美選手(小6年)
☆ MVP福岡大学賞
諸富少年柔道クラブ
川添 稜大 選手(小2年)
☆ MVP九州電力賞
南風柔道スポーツ少年団
糸山 陽向太選手(小4年)
☆ マナー賞
東福岡柔道教室
山内 琉魁 選手(小5年)
☆ 九電みらい特別賞
西福岡柔道教室(沖学園中)
小西 苺花 選手(中2年)
[九電みらい賞:優秀選手]
★ 南風柔道スポーツ少年団 凌 志実 選手(小4年)
★ 東福岡柔道教室 野下 一誠 選手(小5年)
★ 諸富少年柔道クラブ 土井 隆太郎選手(小5年)
★ 荒木柔道クラブ 伊藤 源一郎選手(小5年)
★ 当仁柔道クラブ 鳥居 奏音 選手(小5年)
★ 尚武館 横山 奏 選手(小6年)
★ 本吉塾 井上 智加良選手(小6年)
★ 大明館 堤 斗冶 選手(小6年)
★ 志摩柔道スポーツ少年団 仲西 幸豊 選手(小6年)
★ 久留米柔道塾 岩川 ゆのん選手(小6年)
★ 西福岡柔道クラブ 角 琳平 選手(小3年)
【やり切ったかは自分にしかわからない】
だから、自分に嘘をつかずに正直に行きたい。
やり切るレベルは人それぞれです。
でも、必死で乗り越えようと努力している人はなんとなく、外から見てわかるものです。
自分なりの努力を積み重ねるプロセスが大切。
2019年春にアメリカ🇺🇸大リーグを引退したイチロー選手が最近の雑誌の取材に答えていた記事が、印象的だったのでご紹介しましょう。
イチローさんは現在、大学や高校で指導ができるように、アマチュア資格取得を目指して勉強している。
その中で、一つ気になる言葉を残していた。
それは、昔からの指導法と大きく違い、現在は、〝追い込むような練習〟〝過度な指導〟は、〝パワハラ〟として、厳しく社会に罰せられる。
なので…、
〝自分で、自分自身を極限まで追い込む〟には、自分がやらなければ、誰も追い込んでくれない。
指導者に追い込む練習を求めるのは難しい。
日頃から自分自身を極限まで追い込むには、相当の自己管理能力がないとダメだということ。
今大会で最優秀選手賞を受賞した鹿釜選手は、その自己管理能力が備わっていた。
自分の基立ちが終わっても、その後、休む間もなく乱取り練習に取り組んでいた。
最優秀選手に相応しい姿だった。
今後の活躍に期待したいと思う。
また、木村先生が表彰式に話していた言葉も見に染みる内容だった。
木村先生はしきりに、賞に輝いた選手以外の話しをしていました。
〝本当は他にも賞をあげたい方が何人もいました〟
〝今回は残念ながら賞に限りがあり、差し上げられませんでしたけれど…〟
〝本当に僅差だったんです〟〝全員にあげたい〟との声が漏れ聞こえてきました。
木村先生の言葉には〝愛〟がありました。
年齢やレベルにかかわらず、〝一生懸命〟に何かに打ち込むこと…。
近くで話を聴いていて、私が感じたことです。
さぁ、令和元年もあと数日です。。。
新年はどんなドラマが待ち受けているのか?
今から楽しみです!
近い将来、この大会に参加してくれた子たちがオリンピック選手ではなく、社会人として、世の中に貢献する姿が見れますことを楽しみにしています。
それでは、このあたりで失礼します!
また、2020年12月に第7回福大で会いましょう‼︎






『番外編:福大生が学ぶ社会貢献活動』
CSR=企業が社会的責任を果たすこと
今は、SDGs=持続可能な開発目標や、「サステナビリティ」(sustainability)=「持続可能性」または「持続することができる」が主流だ。なんだか難しい言葉続く…。
また、これにプラスして出てくるキーワードは「E S G」である。ESGとは…、
Environment(環境)
Social (社会)
Governance(企業統治)
の三つの言葉の頭文字をとったものです。
この三つの要素に着目して企業を分析し、優れた経営をしている企業に投資する「ESG投資」が、近年、株式市場で注目を集めています。
この考え方は、何にでも応用ができます。
この答えの…結論は…、
〝社会的な責任〟を果たす企業こそが、利益を上げる時代
理由は、なぜ今〝ESG〟なのか?
地球規模で考える時代が到来したからだ。
環境問題や人権問題…改善するには…、世界規模での共通目標が必要になってきた。
2006年に国連のアナン事務総長(当時)がPRI(責任投資原則)を提唱したことといわれています。
これは、ESG推進を“投資家の取るべき行動”と定義したものです。
その後、2008年のリーマン・ショックなどの金融危機を経て、企業が短期的な利益を過剰に追求することへの批判が高まったこともPRIやESGを重視する流れを後押ししたと考えられます。
具体的にESGの内容を見てみますと、Eは、Environment(環境)で、自然環境や生物多様性への配慮や環境汚染への対応、省エネ・CO2排出量の削減努力への取り組みを企業が行っているかどうかを見ます。
例えば、自動車メーカーが走行時にCO2を排出しない電気自動車の開発や、飲料メーカーが水源地の保全をする取り組みなどが挙げられます。
SはSocial(社会)で、労働環境への配慮や人権問題への対応、地域社会への貢献を行っているかを見ます。
例としては、メーカーが原材料調達の安定化のため国内外に自社農場を持ち、雇用創出、インフラ・教育施設の整備に取り組むことなどが挙げられます。
GはGovernance(ガバナンス)で、経営の透明性や情報開示、資本効率化に取り組んでいるかを見ます。企業が稼いだ利益を積極的に株主還元(主として配当金)することや、外部取締役や女性管理職の登用などの取り組みが考えられます。
ただしESG投資の趣旨は、「いいことをしている企業を利益は別にして倫理的な視点から選ぼう」ということではありません。
「社会的責任を果たしている企業は、長期的に見てリターンも大きいはず」と考えることです。
こうした流れが強まれば、企業はESGに取り組んでいないと投資家から評価されにくくなります。
投資家にとっては、企業がESGに取り組むことで長期的に見れば企業価値の向上や持続的成長につながり、その結果としてリターン(収益)を得られると考えられるのです。
ようするに、これからの企業の評価、生き残りをかけた戦いは、単に目先の見栄え(利益)だけに市場の評価基準はなく、一見、地域社会貢献活動はコストばかりかかって…短期的にマイナスではないかとの評価もされがちですが、世界基準から見れば、将来的にはそういう会社が選ばれるようになってくると予測されています。
福大生がこういうイベントを行うのは初めてのようで、初めの方はぎこちなかったんですが…だんだんに全体の流れ、自分の役割が見えてくると、動きが良くなってくるのがわかりました。
始めに、冒頭に書きましたが、今の自分にできること…たぶん、自分の無力さに気づく瞬間があったと思います。
先生や先輩から、お前は○○をやっといてくれと指示があったことくらいしかできない。
この指示されたことを遂行することは当たり前ですが、指示されないことを自分で考えて実行するに結びつけて、行動を、役割を果たしている学生は少ないと思う。
学生たち自らが企画し、実行する!
地域社会貢献活動ができたら、一番いいと思う。
この大会、イベントの最終形は、学生たちが主体的に携わり、企画、経費積算、予算、実施、広報などを自らの頭で考えて、実行できるようになれば、企業でも、社会でも即戦力となりえる人材になれるのではないかと思う。
今回、お世話になった学生諸君、もしも、自身のスキルアップに興味があれば、九州電力柔道部員(私が無償で)が、講習会を開き、学生諸君が社会に出ていくための準備をアシストできればと思う。
という訳で、企業の社会的責任からの、今回のイベントと重ねて、学生諸君の社会勉強の一助となっていることを明らかにして、今回のレポートの結びとさせていただきます。
だらだら長文となりました。反省。しかし…、信念は曲げずにやらなければ、感動もない。
困難は乗り越えるためにある!
さぁ涙を拭いて立ち上がろう‼︎
〝負けない気持ち〟があるから、僕らは、何度でも挑戦できる‼︎ 何度でも失敗できる‼︎
